大多喜町プロポーザル | 2009.02
敷地概要 計画地: 大多喜町、日本 建物概要 建物用途: 役場庁舎 延べ床面積: 賞 2009 Honorable Mention
今井先生の設計を尊重しつつも、現役場には大会議場の新規挿入、耐震補強、設備の更新を実施し、必要面積の 1/3の事務スペースをここに確保します。増築部の意匠は地形に馴染む形状を意識し、僅かに地面を掘り込む こととします。こうして、夏期の冷気の建物内への導入と、現役場1階と地階へのスロープによる連絡が可能と なります。大屋根と7本の六角形のグラスタワーによるパッシブ・ソーラーシステムを採用し、その下に オープンな事務スペースを展開します。緑に被われた穏やかな斜面の中に大屋根が包まれる形です。 鐘塔は残します。 現役場について ◇1階西半分のオープンな事務スペースは現状に近い意匠を維持し、事務室全体の要求面積の約1/3をこの部分で 確保する。床を2重床化し、空調ダクトを確保する。増築部の事務室部分とはガラスで覆われた連絡通路で 結ばれる。 ◇東半分は1階床スラブ及び梁の一部を撤去・吹抜け化し、サナギの様な形をした大会議場を入籠状に挿入する。 地階部は大会議場のホワイエ及びギャラリーとして機能し増築部の大屋根下、及び会議室ウイングにスロープ にて連絡される。地階には倉庫と空調機械室も設置する。 ◇現役場の意匠的な雰囲気は可能な限り維持する。同時に意匠的な修繕が必要な部分はこれを施す。 ◇主要構造部の過半を現状のままで使用する。(耐震補強、議場の挿入は実施)。 ◇御町作成の耐震補強計画を参考にしつつ、最終的には全体的な補強計画を提案予定。増築部 ◇大屋根の下にオープンな事務スペースを展開、スキップした上階部にも幾つかの事務スペースと町長室、 特別職・教育長個室、応接室等を配置。 ◇上記上層階の下部はトイレ・倉庫、保険センターの2室、及び職員の休息・更衣スペース等にあてる。 ◇各事務スペースから東の夷隅川に向け展開する景色を、会議室越しに眺める。 ◇現役場の上下2層と屋外スロープにてスムーズに連絡する。 (役場1階の事務スペース部分及び地階 大会議室ホワイエとは屋内にて接続)。 ◇北側道路に向けても開放する。 ◇中間期~夏期は会議室ウイングと大屋根部間の屋外コートから冷気を導入、大屋根部の六角形グラスタワーの 煙突効果により、快適な執務空間を保つ。ペリメーターには庇あるいはサンシェードを用意する。