万葉不老館 | 2001.01
敷地概要 計画地: 和歌山県、日本 建物概要 建物用途:回廊、温泉 延べ床面積:
情報化社会の加速により、メインカルチャーを構成する情報は ますます大都市に集中してゆく。同時に、 サブカルチャーの 分散が始まっている。 強力な発信源を持った「中央先導型」の文化とは距離を置いた 豊かな個性を持つ地域が増加してゆく。 個々の団体や個人にゆだねられる部分の大きいサブカルチャーには、 安定した環境が与えられず、 文化的な良さを持ちながらもその実態は 知られず、発信力が弱く安定性が小さい。 この、「点在するサブカルチャー」と「廃墟=旧旅館」の融合により、地域文化の安定・熟成、 また地域全体の活性化を図る。 万葉不老館は、サブカルチャーの通過点である。 サブカルチャーの担い手たちにとって、活動のために必要な情報を得、 休息を取る場所であるが、 同時に多種多様のサブカルチャーが通過する 交流点でもある。 また、万葉不老館は古来よりの文化と共存し、時にはリンクして融合する。やがて交流点は、 情報を集積・発信するサーバーとして機能してゆく。