Minoh Terrace | 2024.09

Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
Minoh Terrace
敷地概要
所在地: 箕面市、大阪
敷地面積:3791.20 m2

建物概要
建物用途: Car Showroom and Factory
構造・規模: S造
延べ床面積: 2373.57 m2


鋭角で構成される複雑な敷地です。
似たような周辺環境で仕事をしたことがある。武蔵野にて少し東に傾いた田園地帯のグリッドをJR中央線が南北に貫く、
鋭角な角が沿線に沿った敷地に残っていく。一方で箕面の国道171号線、通称イナイチは元々の田畑のグリッドが
敷地周辺では南北に走りそこを国道が北東から南西に斜めに南下する。西国街道が少し斜めになり付け替えられた道が
イナイチだ。いずれも交通の大動脈であるが鋭角に街のグリッドと交わる関係が同じだった。角が残る敷地に建築する
典型的な手法としては三角形の建物で敷地のエッジをとる。R形状などを用いて、角度を中和する。いずれかの方法
により三角の鋭角と馴染む方法を模索する。田園地帯で敷地の買い増しを繰り返した結果、特異な形をした全体敷地が
出来上がった。かつての分断された敷地には遠藤秀平氏の初期の作品や私共の事務所で設計した建物もあったが、
今回は国道を挟んで向かいにあったショールームの老朽化に伴う新ショールームをそれらの建物を解体して計画する
こととなる。今から6年半前に最初のプランを描いた。その後、プログラムも種々代わり、一時期は住宅や各種
コマーシャルが一体化した複次的な案も描いたが、やはりこの建築、場所、環境は自動車が主役であり、輸入車
ショールームにドライブスルーのカフェに、整備工場と自動車のフローが環境を形作ることとなる。もちろん人の
フローも重要であり、駐車場に車を止め、車路スロープに沿った歩廊を渦巻くように降りてくるさまも面白い。その
歩廊の過程にテラスがある。自動車も人が使うものなのだからこれからはエコロジーなものでないといけない。電気
自動車やハイブリッド、水素カーと次の時代を担う車は大変重要であるが、環境を維持しながらも人は活動するものだ。
だからこそ建築も要望され作られる。ただこれから作られる建築は環境負荷となるのでなく、逆に作ることにより
今よりも地球への負担を減らすものでないといけない。あらゆるフローがスムースに流れる。これがLess is More となる。
環境負荷、エネルギー消費、資材マンパワーの消費、時間の消費、いずれも減らすが、豊かさや、快適さ、場の魅力は
増して、人をその場に誘う。

スロープを設けたのは屋上も駐車場として使うため。スムースに車を上空に案内するためには長いスロープが必要となる。
それにより屋上を地上のアプローチ容易なパーキングと同等に扱え、屋上の面積に相当する敷地面積を増やしたこととなる。
地上部にはカフェのドライブスルーのために車が溜まる回遊車路が必要となるが、車路はその上部を	昇っていくため
面積を有効に使っていくこととなる。故に重なる上部のスロープ車路を支えるための柱は回遊車路を避けての配置となり、
斜めに柱が走る部分も生じることとなる。理にかなった荷重配分を支え、有機的に下層の車路を避けた柱は合理性を備え、
禅の心に通じるものがある。出来上がったスロープ車路下のコンコース、アプローチ部は傾く柱と敷地全体の高低差を
吸収するポリゴンからなるコンクリートの床のランドスケープにより、枯山水のような趣を訪れる人々に感じさせる。
切り取った儚い自然のメタファーがそこに再現される。禅を感じる空間がある。浮遊するテラスはCaféの屋上ではあるが
人工の緑がやがて繁り、禅の時空に浮遊する自然のメタファーとならんことを願っている。これからの地球を憂いながら
それでも活きる人々のアイデアとならんことを。欧州車はEV、PHEV化が進んでいる。Caféはドライブスルーが一般化している。
敷地の土壌は深く腐葉土が堆積し、杭も地盤改良も有効でなく、地下4m程まで総掘りし、支持層を全て確認したうえで
マスコンクリートを打った。一番経済的、かつ結果としては環境負荷が小さい工法である。これにより新しい地面を
手に入れた。かつて人工地盤がもてはやされたが人の活動の源はやはり地面である。グラウンドレベルはなるべく人が
動くパブリックな空間とし、自動車のフローを新しく創った地面に浮遊させた。人のレベルでは外部も空間化しランド
スケープが内部と化し、領域のボリュームに人は誘われる。人工的に作られた自然界のメタファーがそこにある。地球環境の
儚さを感じながらそのかけがえのない美しさに人は思う。枯山水で人は悟り、渦巻くスロープに沿って飛翔する感覚を得る。
創られた形でなくあらゆるフローが定着し姿となる。未来に繋がるterraceがそこにある。