東亞合成水素ステーション徳島 | 2022.05

東亞合成, 水素ステーション, 徳島
東亞合成, 水素ステーション, 徳島
東亞合成, 水素ステーション, 徳島
東亞合成, 水素ステーション, 徳島
東亞合成, 水素ステーション, 徳島
東亞合成, 水素ステーション, 徳島
敷地概要
所在地: 徳島市
敷地面積: 2095m2

建物概要
建物用途: 水素ステーション
構造・規模: S造
延べ床面積: 471m2

掲載誌
2022	GA JAPAN 178
このかけがえのない地球環境を後の世代に引き継ぎ大切に守る。社会にSDG's が浸透し、オーナー企業は「未来の子供たちに幸せが届くよう、
新しい価値創造に挑戦する」とのサスティナブルな方針の下、持続可能で豊かな社会の実現への貢献を目指す。水素は次の時代のエネルギー
媒体の一つ。酸素との化学反応により発電し、二酸化炭素を生じることなく自動車走行を可能にする。水素を製造する工場と供給先の水素
ステーションを直結させ、搬送時に二酸化炭素を排出することもなく、カーボンニュートラルを目指すうえで効果の高い施設である。水素が
日本あるいは世界の重要なエネルギー媒体の一つであり、水素を活用することで環境への負荷は大きく軽減される。電力不足も深刻な今、需要
と供給のバランスに依存する電気だけでなく、水素を活用していくことは多様な選択肢の中のとても重要なオプションとなる。
複次的で多様な形をとる方が社会は安定する。図らずも今は世界が不安定な方向に傾倒し、効率重視の一元的な統制の危うさが目に見えてきた中、
多様性の尊重を表明することは安定を求めることでもある。次の世代に安心を届けたい。

水素を表現するメタファーとして半透明な雲のような天蓋が宙に浮く。キューブ状のユニットはETFE 膜に覆われ軽やかに宙に浮くバルーンの
ような感覚を見るものに与える。ユニットはツリーと称する組柱周辺に飛翔し、集まり雲のようなあるいは大樹のような趣を呈す。決して形を
創るためのコンポジションではなく、環境との融和を意識しながら空間をアンニュイに覆うシステムを考え、至った構成である。
構造体はあくまで軽く宙に浮いた雲のような不思議な知覚を観察者に与える。何らかの気体の塊はある環境を保護する緩衝体として機能する。
断熱層であったり、遮熱層であったりまさしく、雲がその下の環境をコントロールするように、覆った空間を保護する。
水素という物質もきっとこれからの地球環境をやさしく保護してくれるそんな気体となる。そのイメージを街の人々に伝播したい。
もちろん軽い構造体は建設時からその後に使っていくライフサイクルエナジーという観点からも有効に働くが、それ以上に水素エネルギーの
アイデアを街に世に啓蒙する働きが大きい。
地球を大切にしないといけないという思いを人々に伝えていきたい。