this is OSAMU MORISHITA | 2014.09
開催場所 Gallery TEN, 東京 新橋 開催期間 建築展 2014.09.12-2014.09.26
グローバル 2000年に建築設計事務所を設立し,15年目となります。 わたくしたちの周辺環境は大きく変わりました。情報ディバイスの先鋭化は個人の認識領域を大きく拡げ、 知らなかったものを知る機会を得ました。地球は小さくなり、今やロンドンに暮らす友人との距離感は事務所に 座るスタッフと同じです。スカイプで顔を見ながら話をすることもできます。私達が仕事を求めるフィールド (=認識領域)は拡大し続け、ボーダーはなくなり、すべてがクラウド化します。クラウド化が進んだ世界、 人々のスケール感は薄れ、バーチャルに移動し、これに比例するがごとく、事象の要素は細分化し、特化した 要求をもつようになります。おたく文化や、クールジャパン、全てがこの流れの中にあります。 距離感が消失すると同時に、大きい物と小さい物の区別もなくなります。私たちは今や建築をバーチャルな世界 の中、原寸で考えます。建築を考えるとき、瞬時に虫の目になることもできるし、鳥の目になることもできる。 建築のスケールに関係なく、経験とスキルさえあれば、たとえ大組織でなくとも大きい建築を設計することが できます。逆に小さい建築も大きい建築と同じように思いを込めて創ることができます。建築のスケールは その場で変容し、感覚が覚醒する。但し、設計するということはあくまでバーチャルに建築を創るということ。 最終的には現実のスケールの中に建築を実態として蘇らせないといけない。このとき、経験がとても必用に なります。なぜなら、経験とは物事の関係性を知っていることです。実態を組むとは物事の関係性を決める ということです。 何故か昔から海外には意識が向いています。とは言っても留学経験があるわけでもないのですが、世界の建築 コンペにはよく応募しています。ほぼ連戦連敗を繰り返してきましたが、2012年10月、各国から2千人の参加者 が集まるWorld Architecture Festival(WAF2012)にて、ピーター・クック氏も審査員のもとプレゼを行い Awardを頂きました。WAFはポール・フィンチ氏が主宰する英国組織が中心となり、2008年から毎年、 バルセロナ、シンガポールと会場を移しながら開催されています。この受賞がきっかけで、2013年3月には カンヌで開催されたMIPIMという、世界中から2万人の各国政府・不動産・建築の関係者が集うコンベンション でもMIPIM Future Project Awardなる賞を頂いています。