Metal Skin | 2004.12
Site Location: Osaka Land area: 185m2 Building Use: Private Residence Structure: Steel Floor Area: 165m2
木造(SET工法)の躯体に外断熱とオールメタルの外皮を被せた住宅です。建主はデッキ材などの金属製品を 製造する製品を営み、自社製品を使うことを要望していた。家族四人が個室を持つことも。 ・四つの部屋それぞれ個性を持った家族が、それぞれの家族を持つ、簡単な条件のようだが検討を進めると、 なかなか難しい。器(部屋)を個性に合わせていくと、家全体は融通のきかない固定化されたプランを持たざる 得なくなる。もっとも個性豊かな個々人それぞれ部屋を占有するならば何の差異も無い部屋を提供したらよい ではないか。後はそれぞれが部屋に手を加え自分の物にしていくだろう。ヒエラルキーない四つの個室を二階に 配置することとした。ただし、家族が離ればなれとならないように動線部分を中心としてそれぞれの部屋を配置 している。個々人からの要望いにより、当初から床だけ畳とした部屋、壁に文庫本のニッチを設けた部屋なども オプション設定した。 ・三枚の短冊プランにヒエラルキーがないことから家全体のヒエラルキーもなくなる、南側の前面道路沿いに RC造の壁と庇からなる単純なガレージ結界として配置する。残った空地の中央部に家を配置し、南北には 短冊状の空地を設け、各個室均等に採光と通風を確保する。前面道路を挟んで向かいの敷地と北側にはビルが 建ち、むしろ北側の部屋の方が隣接するビルの反射光により明るく感じることもある。三枚の短冊と短形の家が シンメトリーに配置される。 ・墨入りモルタルの土間三枚の短冊と家を貫通する形でも設けた。土間はアプローチであり、テラスであり、 玄関であり、廊下であり、また階段ホールである。家族が必ず通る動線を一筋の墨入りモルタル塗りの土間で 表現した。そしてこの土間を内包する住宅中央部を2軒分の領域を否居室のコア(オープンスペース) としている。採光をとにかく確保し明るいコアを作り出している。2階の各個室はこのコア領域からも採光と 通風を確保していろ。 ・構造こうして南北に貫く三つのゾーンに家は分割される。それぞれのゾーンにはなるべくや構造壁を設けず、 フレキシブルな空間を確保するため、SE構造を採用した構造壁は外壁部に集中し、配置している。