House in Mino | 2003.09
Site Location: Mino, Osaka Prefecture Land area: 115m2 Building Use: Private Residence Structure: Steel Floor Area: 166m2
敷地を最初に見たとき、北側の公園の森が印象的でした。小さな敷地ですが、この緑を建物の中に取り込めば、 実際以上に広がりを持った建築になるであろうと確信し、エスキースを進めます。結果、南からの採光と北側の 公園の景色を建物に導入するため、東西に長いボリュームを北側に寄せ宙に浮かせました。これが家族の居住 スペースとなります。森に浮かぶボリュームは箱船の如く、その内部空間は甲板の様な印象を与えます。 北側の窓は連窓とし、椅子に座ったときに視線が公園側に抜ける高さとしています。景色を絞り込み印象的に 見せると同時に、断熱性能も落したくないので窓の高さは小さくしています。南側の壁面は外部を見せること なく採光だけを確保するため、半透明のカーテンウォールとしました。 コストの制約もあり、カーテンウォールのサッシはスチール溶融亜鉛めっきの型材を、ガラスは2枚の型板 ガラスの間にグラスフェルトを挟んだ現場製作の複層ガラスを使用しています。また、スラブは全て、 デッキプレートの上に合板を捨て張りし、松板を敷き詰めました。 天井も張ることなく、建物全体の軽量化とローコスト化を図っています。鉄骨の建方を先行し、その後基礎 コンクリートを打ち込むことにより、ベースプレートの省略と足元の剛性を高める工法も採用しています。