Manufacturing Architecture | 2009.10

建築という、モノ創り Manufacturing Architecture
建築という、モノ創り Manufacturing Architecture
建築という、モノ創り Manufacturing Architecture
建築という、モノ創り Manufacturing Architecture
建築という、モノ創り Manufacturing Architecture
建築という、モノ創り Manufacturing Architecture
Venue
Mebik, Ogimachi

Period
Architectural Exhibition
2009.10.02-2009.10.21
独立して10年になります。はじめて個展を開きました。

建築とは芸術であるか技術であるかという命題については以前から議論されてきました。
私は建築とは全体像が捉えにくく、いくつもの要素が複合的に重なり合った群であると考えます。いくつもの
要素を配列するときに、芸術的な側面(知識、鍛えられた感性)、技術的側面、哲学的な側面などからの判断が
必要となりますが、建築とは本来、そのような複雑な性格を持ったものです。設計者はそれでも全体が統合され
美しく見えるように、あるいは整理されて見えるように、時には意図的に我々が馴れ親しんでいる関係性が
裏切られて見えるように、あらゆる要素の関係性を検討し配列していきます。故に美しく見えるということは
大抵の場合、要素の関係性が整理され、機能的にも使いよく、また柔軟性にも富んだものとなるはずです。
一般的にいう、フォルムやプロポーションという概念はこの関係性の延長にあるものと認識しています。

それと同時に考慮すべきは、物に貼り付いたそこから発せられる意味です。この意味は言うまでもなく私達の
経験により、醸造されたものがほとんどですが、稀に人々の経験、すなわち学習がなくとも元来、
物にへばりついている意味もあるかも知れません。
これらの物に貼り付いた意味をもコントロールし、やはりその意味を配列しながら上述の要素の関係に味付けを
していく。こうして建築は具現化されます。
出来上がった建築とはそれを創ることに専念した人々の一つの答えですが、それは特定解ではなく、幾千通りの中
から抽出された偶然とも言えます。唯、その偶然はそれを創る者の確信と信念に裏打ちされた物でないといけません。